効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■太陽光発電の能力を増やす新システム

 米国のライス大学が発表したものだが、太陽光発電の発電量を増やす新方式に成功したということだ。カーボンナノチューブ太陽光パネルの中に組み込むと、このチューブが太陽光の中の赤外線で加熱され、温度に応じた光を発する。この光がパネルの中で発生するために、太陽光以外の光のお陰で発電が増加するというものらしい。発生した熱が大気中に逃げないように出来たことによって発光現象が起きるのを利用したものだ。

 同大学の調査によると、工業プロセスから生まれる熱損失は20%以上になるが、この熱もうまく利用できれば、発光現象を起こさせて発電出来るという。熱を発電に利用する場合、蒸気タービンやガスタービンを利用するが、今度のシステムであれば、カーボンナノチューブを発光させれば、複雑なシステムを使わずに発電が出来ることにもなる。現在の太陽光発電の変換効率は22%ほどが限度だとされるが、この新しい光変換方式を使えば、効率を80%に高めることが可能だとしている。これが可能になるのは、ナノチューブのフィルムが摂氏3,000度を超える温度にも耐えるからで、この高温はタービンなどでは対応できない。実用化までにはまだ時間を要するだろうが、技術進歩には限界がないという感じがする。