効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

送電損失の大幅な削減

高圧送電線の被覆に使われている材料に、カーボンナノチューブを使った膜を加えると、電気の流れ方が大幅に上がることをチャルマー工科大学の研究陣が立証したということだ。耐圧性が26%上がると言うから、高電圧にしなくても大容量の送電ができることになる。これば、今後増大する風力発電などが需要地から遠くに設置されるケースが増えることによる送電損失の削減幅を大きくさせることができるということだ。アフリカ北部から太陽光発電の電気を欧州に送るなどの場合、これだけの送電損失削減ができれば、全体の設備投資額も大きく引き下げられるだろう。この素材はC60を混ぜたプラスチック皮膜材となる。その含有量も非常に少なくて済むらしい。高圧線の直径を小さくすることにより、電圧を上げても鉄塔などにかかる重さが小さくなる。世界の送電の効率を上げることができれば、それだけで新しい発電所を設置したのと同じ効果を発揮する。日本でこれを実用化できれば、脱原発は難しいことではなくなるだろう。この技術の導入実用化を日本の電線メーカーにも達成して貰いたいものだ。