効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■洋上風力発電 北電が参入?

報道によると、北海道電力613日、石狩湾を開発候補地として洋上風力発電への参入を検討すると発表したとのこと。電力供給の100%を再エネ由来の電力で賄う企業団地「REゾーン」の整備を計画している石狩市再生可能エネルギーの開発促進に向けた連携協定を結んだのだ。両者は(1)再エネの開発促進に向けた協力体制の構築(2)石狩湾新港地域「REゾーン」の実現に向けた手法の検討(3)再エネの利活用を軸とした産業の育成検討(4)地方創生につながる地域密着型ビジネス等の実現方策の検討――といった4項目について連携する。

自治体で再エネの使用を拡大しようとする動きが各地で見られるようになっている。東京都は、都庁本庁舎(東京・新宿)で使用する電力を81日から再生可能エネルギーに切り替える。都は2050年までに二酸化炭素CO2)排出量を実質ゼロにする計画を打ち出している。まず自らが実践し、民間などの取り組みをリードしたい考えだ。ただ、日立造船から電力を調達するのだが、この場合の再エネはどうも生物由来とされる分を実質的にCO2ゼロの再生可能エネルギーとして使うというかなりいかがわしいもののような気がする。

それに比べると石狩市の動きは正真正銘の再エネだが、これには他の事業者では対応できなかった系統容量の確保があっただろう。石狩湾は札幌市に近いから送電網の容量は大きいのかも知れないが、接続可能量などの情報は北電が知りやすい立場にあることが有利だった可能性もある。今回石狩市が計画している企業団地の需要規模がどの位かにもよるが、企業団地は夜の需要が少なくなるのに対して、風力発電は夜に発電量が大きくなることも多い。余剰分をどこかに回せなければ蓄電しなければならないが、その周辺の処理の仕方がどうなっているかをこれから教えて貰いたいものだ。北海道では風力発電の導入に上限があるのをどのようにクリアーするのかに興味がある。