効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■太陽光発電の変換効率急上昇

これまで太陽光発電に利用される素材はシリコンが主流だった。その太陽光エネルギーの変換効率も30%近くになっているが、これをペロブスカイトという粒子素材を使ったものと組み合わせることで、効率も上がり、形状も柔軟に作ることができるものが開発されそうだ。

米国の国立再生可能エネルギー研究所(NREL)の発表によれば、ペロブスカイトの素材の組み合わせを変えることで、変換効率を大きく上げることができることが確認された。ペロブスカイトは日本で原理が発見されたものだそうだが、その改良が世界で行われてきた。結晶構造の粒子で出来ているために、薄い膜に塗ることができることから、建物の壁を発電パネルにすることもやりやすくなる。また、素材の組み合わせを変えることで変換効率が最近大幅に向上しているようだ。太陽光のスペクトルの一部で発電出来るものを作り、それが多くの異なった周波数のスペクトルで発電出来るものと組み合わせると、変換効率が大きくなることが分かり、いまその最適組み合わせが追求されている。

このペロブスカイト素材のものとシリコン素材のものを同時に利用する技術で、2段―3段結合をさせれば、その変換効率は50%になる可能性があるらしい。太陽光のエネルギーの利用が、狭い面積でも大幅に向上もする。しかも素材を組み合わせることで、製造コストも大きく下がる可能性もある。

太陽光発電の電力を貯蔵する蓄電技術も大幅に向上しつつあるし、コストも急速に下がりつつある。世界の太陽光発電由来の電力がさらに増える方向に向かうのは確かだし、100%再エネの電力を利用する時代も遠くない感じとなってきた。