効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■日本で白熱電球生産がほぼなくなった

メトロ電気工業(愛知県安城市)は、1913年の創業時から手がける白熱電球の生産を今夏までに終了するとのこと。パナソニックなど大手は可成り前に製造を打ち切っていたが、同社はOEMも含めてこれまで細々と生産を継続してきた。日本での製造はもっと前になくなっていると思っていたのだが、ここまで頑張ったことに、いささかの感激もある。会社が無くなるのではなく、カーボンヒーター管事業に経営資源を集中するという。メトロ電気の19年3月期の売上高は32億円の見通しで、白熱電球事業は10%強。こたつ用熱源ユニットが主力だが伸びが見込めず、現在は赤外線ヒーターの一種、産業用カーボンヒーター管事業に注力している。

昔受験勉強を暖房もない部屋でしているときに、手元照明の電球に手をかざして温めたのを覚えている。1879年にトーマス・エジソン白熱電球を発明し、そのフィラメントに日本の竹が素材として使われたということ、物語になっているが、近代文明の一部を支えてきたものが、新技術の登場で消えていくのは寂しいことだ。十分その役割を果たしての退場だが、コスト競争に敗れての生産中止ではないのが救いか。