効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

白熱電球をLEDに交換

白熱電球をLEDに交換すると、照度当たりの電力消費は大きく下がる。これを東京都が2017年から政策プロジェクトとして実施してきたが、12月9日で終了させることになったという。開始当初は、白熱電球2個以上を指定の電器店に持ち込めば、LED1個と無料で交換するという方式だったが、あまり交換の件数が上がらなかったため、今年8月からは1個でも、また、ワット数の小さい物でも交換する方式に切り替えたところ、希望者が増えて予算を使い切る見込みとなったためだ。
都によると、18年11月までの1年4カ月間で55万個超のLED電球を配布し、一般家庭約2万世帯分の年間電力使用量を削減する効果があったという。19年度もエネルギー消費効率の高い製品への買い替えを促す施策を検討しているらしい。
この交換方式を東京都が始めた時、これに追随する自治体が出てくるだろうと予想したが、その期待は裏切られたようだ。報道で見る限り、東京都だけのプロジェクトで終わったようだ。この交換方式は、米国の電力事業の多くがかなり前に行ったことだ。当初は白熱電球を電球型蛍光灯に無償で交換するというものだったが、これが多く実施されたについては、多くの州政府が大手の民営電力事業に電力の消費抑制を具体的に行うことを義務づけたことがある。その理屈は、電力消費が下がることによって、発電所の建設を遅らすことができたり、送配電系統の増強を遅らせたりできることによって、電力料金の抑制ができるということだった。州政府は電力事業者にプロジェクトを具体的に作らせ、それを認可するなども実施していた。そのプロジェクトの一つが白熱電球の交換だが、他には、効率の悪いパソコン用電源変換器の交換などもあった。日本では電力市場の自由化以後、エネルギー・マネジメント(EM)システムなどによって電力消費を抑制するなど、顧客サービスの一環として電力消費の削減が行われるようになっている。米国でも最近はさこのEMが中心になっているが。
LED電球については、不満がある。明るさの調節が従来から使って来たコントローラーでできる種類が極めて限定されているからだ。もう少し種類を増やしてほしいと思っている。価格が無茶に高くならなければ、新しいコントローラーが必要ということであっても構わない。リモートで照度や色を変えることにできるものもあるが、高くて手が出ない。