効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

LED時代はすぐに来るか

LEDのことを何回も書いているが、今年から徐々に特許切れになる製造技術が増えると知って、今後の製品動向がどうなるか気になった。新規参入が増えて価格も下がるだろう。LED(Light Emitting Diode)は電圧をかけると光を発する半導体素子で、赤色、緑色を出す技術は早くから開発されていたが、1993年に日亜化学に勤務していた中村修二氏(現カリフォルニア大学教授)が青色を出す素子の開発に成功したのがLED市場に飛躍をもたらした。光の三原色が揃って白色を出せるようになったからだ。と言っても、日常的に使える白色を発するようにするのは簡単なことではない。色だけでなく十分な明るさも出す能力がなければならないからだ。しかし、真空管半導体の発明によって駆逐されたように、LEDの技術が白熱電球を駆逐するのもそれほど遠い話ではないだろう。自分の若い頃には検波・増幅には半導体を使い、出力部にだけ真空管を使ったハイブリッド時代もあった。同じようにまだ当分は白熱電球でないといけない利用分野も残るだろう。また、最近聞いたことだが、ヨーロッパでは白熱電球のフィラメントに特殊な加工をすることによって発光効率を大きく上げる技術が開発されていて、このタイプの白熱電球しか販売を許されていないそうだ。最近購入した電球色LED電球を手元照明用の小型スタンドに使おうとしたら、電球の根元が太すぎてソケットに入らなかったという経験をしている。白熱電球が使われている器具の種類が多いために、その全部にLED電球が対応するのにはまだまだ時間が必要だと思っている。日本でも製造中止に間もなくなると聞く。標準的なものはそうかも知れないが、まめ球などはまだまだ必要だろう。あるいは、秋葉原に行けばまだ中国製オーディオ用真空管があるように、途上国が製造を代替するようになるのかも知れない。