効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■地熱発電が一つ生まれたか

アストマックスはこの1月21日、同社の連結子会社アストマックス・トレーディングが宮崎県尾八重野地域で実施している地熱発電に向けた調査事業において、1月19日に調査井(3号井)から自噴を確認したと発表している。これは石油天然ガス・金属鉱物資源機構による「平成30年度地熱資源量把握のための調査事業費助成金交付事業」に採択された「尾八重野地域地熱資源量把握のための調査事業(宮崎県えびの市)」で、14年度からの採択継続案件。ということは、地熱発電の開発には長い時間がかかるということだ。予備調査でかなりの確実性が予見されなければ、資金が必要となる井戸掘りに取りかかることは出来ない。

これまでにも18年1月に実施した1号井の仮噴気試験で連続自噴を確認、18年4月に実施した2号井の仮噴気試験で地熱発電可能な熱水の存在を確認しているとのこと。

熱水の存在が確認されたということは、そこへ水を投入して熱交換させれば高圧の水蒸気を作り出せるということだから、3つの調査井を総合して発電規模がこれから固められるのだろう。自噴については、これがいつまでも継続するかどうかは分からないだろう。自噴した高温のガスから熱交換して高圧水蒸気を作り出し、どれだけの規模の発電設備を取り付けるかが決まるのにもまだ時間がかかると思う。自噴したガスは熱交換の後、また地中に戻すはず。発電システムが確定するのにまだ年数がかかるのだろう。国の助成がなければこの長期の探索を企業の手で行うのはリスクが大きすぎるということもよく分かる記事だった。

ネットでアストマックス・トレーディングを検索してみたら、ディーリング事業、電力・ガス関連事業、再生可能エネルギー関連事業を行う会社のようで、どうも投資事業も行っている会社のようだ。息の長い投資をしているということは、この案件に対する自信と確信があるのかも知れない。同社の従業員数が27人というのには少なからず驚かされたが。