効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■チェックされていない火山が21カ所も

火山が無数にある日本列島。地熱発電の潜在量は世界でも米国、インドネシアに続く3位だが、発電に利用されているものは極めて少ない。火山が観光地であり、国定公園であったり、温泉地であったりするために、開発に対する規制が強く、また、地元自治体からの反対も強いのが大きな原因だ。またそれは、火山が人里近くにあることが多いことをも意味する。

今日のNHKの番組で知ったのだが、1人が死亡、11人が重軽傷を負った群馬県草津白根山の噴火から23日で1年を経過したが、この噴火は、気象庁が重点的に監視していた火口ではなく、いわば“ノーマーク”の火口で発生したもので、同じようなリスクを抱える火山が全国に少なくとも21あることがわかったということだ。先日ここで書いた口永良部島もその一つだったが、そこに富士山、箱根、桜島阿蘇山など火山であることがよく知られている山が入っているので仰天した。番組で知ったことだが、どうも、主たる火口は常時監視されているが、その周辺にまだ把握されていない火口があるということらしい。

気象庁は、想定火口以外での噴火の可能性が否定できないとして、箱根山など合わせて7つの火山では新たに監視カメラを設置するほか、自治体などが設けているライブカメラなどを活用して監視を強化することにしたそうだ。富士山で見ると、過去3200年以内に起きた噴火をもとに、山頂や山の斜面の広い範囲で火口ができる可能性があるとされているが、山梨県富士山科学研究所などの最新の調査で、この範囲の外側でも噴火のリスクがあることがわかってきたという。火山と言われている山の周辺では、まだ把握されていない噴火口が幾つもあるということだ。

監視だけに留まらず、多数の拠点で常時地震波を測定することによって、未確認の火山口の存在がなくなるような技術開発をしてほしいものだ。