軽石と言えば、足裏の硬いところを削ったりする物、という程の理解をしていなかったが、一昨日起きた小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火が大量に軽石を噴出させたことが、太平洋岸に重度の被害をもたらすかも知れない。海上には出ていない火山だったために、噴出した軽石が海水の表面を覆い、海水を吸い上げてエンジンを冷やしている船が航行不能になったというのが最初の報道だったが、海岸に漂着した軽石が、それを上回る被害をもたらしている。魚の養殖場も軽石で魚の採取ができなくなり、魚も軽石を餌と思って食べて死んでしまうなど、今後どのような被害が出るか予想を付けにくい。
日本本島の太平洋岸に軽石が漂着するのは時間の問題のようだから、外洋船も漁船も身動きがとれなくなるだろう。海を経由した流通が完全に止まってしまう可能性すらある。
海底に沈むものも多いようだから、海洋の生態系が大きな被害を受けて、日本全体の漁業が大きな被害を受けるかもしれない。除去するには量が多すぎるし、何かが起こる毎に対応するという方策しか取れないのは困ったことだ。
地球は生きているということを実感させられた。
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