効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

静岡県内停電25万戸

台風24号に伴う大規模停電は、1日午後11時現在、静岡県西部を中心に約25万戸で続いている。中部電力静岡支店によると、富士川以西の停電戸数は同日午前3時の時点で約66万3400戸に上り、記録が残る平成以降では最大規模。家庭や事業所で電気が使えなくなっただけでなく、多くの交差点の信号機が消えるなど、県民生活に甚大な影響を及ぼしている。全面復旧までは数日を要する見込みだと報じられている。県警によると、停電の影響で県西部を中心に信号機約2千基が消灯した。信号が消えた交差点では1日午後3時半現在、人身事故が18件、物損事故が16件発生している。今回の台風24号がまともに日本列島を縦断したため、広域で風による配電線の切断が起きたからのようだ。最初は高圧送電線もやられたのかと思ったが、そうではなかったようだ。これで分かったことは、配電線を電柱を利用して架空配線するシステムが極めて脆弱だということだ。これを地中配線にしろというのは簡単だが、そのコストは膨大なものとなる。いま東京都ではオリンピックに備えて電線の地中化を進めているようだが、おそらく人が集まる都心部だけだろう。地下埋設には、すでに埋まっているガス管、水道・下水管などを避けねばならないから、道路の拡幅とかの動機付けがないと着手しにくいだろう。しかし、最近のロボット技術を利用すれば、もう少し深いところを設計通りに掘削するものが開発できるかも知れない。これができれば道路の掘り返しはかなり少なくできるはずだ。
大阪ガスの供給区域に設置された家庭用燃料電池エネファームで停電時自律運転可能な機種が、この前の台風の時の大停電の時に、2千台ほどが配電線から切り離されて独立運転をし、700ワットまでなら電気を使えたということだ。これは東邦ガス静岡ガスの区域でも見られるものかもしれない。自律運転は、東日本大震災までは認められていなかったのだが、輪番停電のときに燃料電池を使えないことが問題となり、系統から切り離して稼働できる機能をもつものが開発されたのだ。これからこのような方式の重要性が広く認識されるかも知れない。ガスの供給が止まることは、電気に比べるとかなり少ないから、病院などの非常用発電機をガスによる常用自家発電にしていれば、北海道の大地震の時にも、最重要設備に電気を供給することは出来ただろうと思う。