効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

北海道地震による停電と病院

北海道新聞が興味ある報道をしている。拠点病院は殆どが非常用自家発電を設置しているので、系統からの電力供給が止まった段階で、停電から回復するために自家発電を起動する。多分少しの時間は停電するが、重要な設備に対する電力の供給は回復されるはずだ。そして、その時間経過は記録として残っている。これを北海道全域について停電したかどうかを調査しているのだ。すると、一部の病院では地震発生によって苫東厚真火力発電所130万キロワットが停止した午前3時7分とほぼ時間を置かず停電した病院と、しばらくしてから停電した病院があることが分かる。主力発電所が停止したときに、北海道電力の系統制御が機能して、ある区域を停電させて負荷を強制的に引き下げたのだ。この負荷切り離しが行われなかったのを不思議に思っていたのだが、やはりその機能は働いていたのだが、最初に脱落した発電設備の容量が大きすぎたために、結果として他の発電設備も全て止まってしまったのだったと分かった。今回の停電について、地震の発生したところに拠点発電所があった北電をあまり非難できないと思っている。この記事はhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180913-00010003-doshin-hok で分かる。
電力系統がよく分かった記者が調べたのだろうが、今後の参考にもなる。
病院の非常用自家発電については、今回の停電の時間が長かったために、稼働を継続するための燃料が不足してしまったところが多かったようだ。今後の課題として残ることであるが、院内の主要設備を、分散させた蓄電池でバックアップすることも検討する必要があるのではないか。蓄電池のコストも下がっているとはいえ、その利用はかなり限定したものになることは間違いないが、その検討自体、病院の機能維持に何が必要かを洗い出すことになるはずだ。