効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

今度は北海道で大地震、大停電

今朝テレビのスイッチを入れてニュースを見ようとしたら、予想していた関空の高潮被害ではなく、朝3時過ぎに北海道南部の震度6強(後に7だったところがあった)を中心に、北海道全域で地震があり、そのために北海道全体の295万戸が停電しているというニュースが出てきてビックリ。北千歳空港も閉鎖、鉄道は全面停止というのも驚きだった。震源地に近い山肌が大きく崩れていたし、札幌市内でも道路が陥没したりしていたから、北海道大震災だ。住民はここしばらく電気もなく移動もしにくい生活を強いられることになる。早朝だったこともあって、住宅火災がなかったようなのは不幸中の幸いだったのだろう。大型発電所は、あるレベル以上の震度になると自動的に発電を停止するようになっている。震源の近くに位置し、石炭を燃料とする苫東厚真発電所厚真町)は、6日未明に全号機が運転中だったが地震により緊急停止した。同発電所は165万キロワットの発電能力を持ち、地震発生当時は北海道の使用電力の半分を供給していたようだ。需給バランスが大きく狂ったために、他の発電所も発電機が故障しないように系統から切り離され、全面停電となった。いま停止中の泊原発は、外部電源を喪失したために非常用発電機で炉心や核燃料保管プールの冷却をしたようだ。福島第一原発のようにならなかったのは良かった。
停電は1週間以上回復しないだろう。一部の火力発電は地震による損傷もあるようだし、送配電系統の安全性を確認するのも、これほど広域になると容易なことではないからだ。北海道と本州の間に直流連系線があって、東北電力から融通できるとはいえ、その容量が60万キロワットしかないから、北海道の発電がある程度回復しないと融通はできないだろう。
今回の広域停電で、分散型電源の重要性が理解されるかも知れない。太陽光発電設備を持つ所は、コストはかかるが蓄電池の追加を検討する可能性もある。銀行のATMも駅の切符自動販売機、スーパーのレジなどが停電すると使えない。社会的な影響が単なる停電とは性格が異なるようになっている。蓄電池が重要視されるだろう。