効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■カリフォルニアで計画停電

熱波に襲われたカリフォルニア州で、2001年以来となる計画停電(Rolling Blackout)が行われている。エアコンが大量の電気を消費するためだが、これまで可能だった他の州からの電力輸入が難しくなっているからだ。他の州も同様に気温が上がっている。それに加えて、太陽光発電が大量に導入されたために、太陽が沈む頃に、高くなっている電力需要が依然として継続しているからだ。太陽が沈むと州内の発電所をフル稼働させても電力需要に対応出来なくなっている。この太陽光からの電力と需要のギャップで起きる需要曲線は、ダックカーブ(アヒルの形をした曲線)と言われており、それが極端になったために、計画停電でガス発電の発電能力に見合った電力供給しかできなくなったためだ。

カリフォルニア州の系統運用当局に拠れば、この状況は当分続き、毎年計画停電を夏にしなくてはならない状況になる可能性があるという。昔は電力需要に対応した発電は昼だったが、今はそれを太陽光発電が賄うために、昔からの発電設備は稼働を落としている。だが、太陽が沈むとそれに対応しただけの電力量を通常の発電設備(主としてガス発電)で行うのだが、その設備が追いつけない状態となる。それが通常午後6時から8時に起こり、電力需要に対する発電能力の不足が生まれて、足らずの部分を計画停電で賄わざるを得なくなっている。

これも単なる発電設備不足の問題ではなく、太陽光発電を自家消費している需要家が急増していることから、太陽が沈むと急激にその発電量がなくなるため、多くの需要家が急に系統からの電力を消費するようになり、その変化速度に従来型の発電設備が追随できないことが原因にもなっている。カリフォルニア州では気候変動対応として脱炭酸ガスの方針で、計画的にガス発電を閉鎖してきたが、それがダックカーブの急激な変化に対応出来ない要因ともなっている。それに輪をかけているのが、雨が少なくなっているために、水力発電からの電力に頼れなくなっているということだ。

同州はガス火力発電をさらに廃止する計画を維持するつもりだが、午後に急増する電力需要にどのような方法で、例えば、大規模な蓄電池を設置するなどで対応するのか、具体的な対応策はできていないようだ。

日本でも屋根付けの太陽光発電がこれから増加すれば、同じ状況になる可能性があるが、その時に燃料電池などの分散電源がどれだけ普及しているかによっては、カリフォルニア州計画停電のような状況を回避できるかも知れない。

 

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