効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大型蓄電池への補助

環境賞が、大規模太陽光発電所(メガソーラー)や風力発電所に出力安定化のための大型蓄電池を導入する際に、費用の2分の1を補助する事業の公募を始めた。経済産業省ではないところが面白い。天候で変動する再生可能エネルギー電力の出力を蓄電池で安定させることで、さらなる導入拡大を図る。公募の締め切りは来年1月15日。
補助の対象となるのは各千キロワット以上の設備容量がある複数の太陽光か風力を一体的に管理するため、千キロワット以上の蓄電池を導入する事業だという。一つずつの発電設備に取り付けるのではなく、隣接するものを幾つかひっくるめて蓄電するのだ。ひっくるめると、そのグループの出力変動はなにがしか平滑化されるから、大型の蓄電池で対応すれば系統の有効利用もし易い。ナトリウム硫黄(NAS)電池が有力だとされている。火災発生のトラブルがあった電池だが、その対応が終了しているということだろう。
問題は貯められた電力を需要地まで送る送電線の容量が不足していない地域でないと、折角蓄電した電力を別の目的に使わなければ無駄になる。北海道などのケースではこのような事例が出てくるかもしれない。この報道で述べられていないのが、制御も含めた1000キロワットの蓄電池システムに要するコストがどの位かということだ。それによっては送電線と出力変動対応火力発電所建設コストを合わせたものと対比しなければなるまい。