効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギー消費の75%、集合住宅で削減

準大手ゼネコンの西松建設は、寒冷な北海道で実質のエネルギー消費量を75%削減できる集合住宅を開発するということだ。屋上に太陽光パネルを設置してエネルギーを作りながら、断熱サッシなどでエネルギー消費の効率化にも対応した。太陽光パネルからの電力はおそらく自家消費の形で、共用部分などの電力と、必要に応じた戸別への売電の両方に対応しているのだろう。ZEHの集合住宅は「ZEH―M」と呼ばれ、75%のエネルギー消費効率化は、エネルギー消費をゼロに近づけた「ニアリーZEH―M」に相当する。北海道の水道給水温度は低いはずだから、これに温水を押し込む太陽熱利用は実用的ではないのだろうか。ここでもっとも重要なのは建物全体の断熱化だろう。もっとも熱損失が大きいのは窓だが、複層ガラスに樹脂製のサッシが不可欠。設計・施工は積水ハウスが手掛けるというが、昨日書いたように、ここに家庭用燃料電池エネファームの取付があっても良いだろう。いま透明な窓ガラスで、赤外線と紫外線で発電し、可視光は90%通過するという技術が米国で開発されているようで、これが商品化されれば、窓の断熱は飛躍的に大きくなるし、発電も屋上の太陽光パネルと組み合わせると、大きな発電量になるだろう。各戸のエネルギー消費機器を個別に制御する技術も導入されるに違いない。いわゆるIoT(物のインターネット)だ。集合住宅は各住戸が相互に断熱する効果があるから、エネルギー消費を削減するには有効な建物だ。ここでの実証結果を戸建住宅に適用する部分も多いだろうと期待している。