効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の石炭火力と原発

米国のトランプ大統領の動向が報じられない日はないといっても過言では無いだろう。しかし、最近エネルギーと環境に関しての動きについての新聞記事を見ていなかったのだが、今日の英字新聞The Japan Newsで、石炭火力発電所原子力発電所の閉鎖を止めさせるように指示をしたという記事に出くわした。その理由は国の安全保障に関わるからだとしている。環境保護団体はそれに反対し、エネルギー業界もエネルギーコストが上がると警鐘を鳴らしているという。この問題はトランプ大統領が就任後すぐに表明された課題ではあるが、今回の指示は、地域の送電系統管理者に、原発と石炭火力からの電力を今後2年間買い取ることを強制するものとなるようだ。この指示が執行されれば、エネルギー市場への介入として初めてのものとなる。この二つのタイプの発電所は、価格が下がった天然ガスによる発電と、風力・太陽光発電の競争に押されていることは確かだ。新しい指示は、現在課されている石炭火力の環境規制を取り払おうとするものでもある。さらに、これまでのエネルギー市場に関わる規制は基本的に州の権限で具体化されてきたのだが、その権限を連邦政府に一元化するもののようだ。この指示は、中間選挙を控えたトランプ大統領の動きだが、彼の予想するほど支持者が増えるかどうかは分からない。米朝会談の具体化についても、米国内の大統領への支持がどちらにころぶか分からないのが実際だろう。