効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エネルギー基本計画の骨子案

報道によると、経済産業省は27日、国のエネルギー政策の方向性を定める「エネルギー基本計画」の骨子案を有識者会議に示した。2030年に向け太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入を加速して「主力電源化」する一方、原子力は「重要なベースロード電源」と位置づけつつ依存度を低減していく従来の方針を維持。新増設や建て替えには触れていない。骨子案は、15年7月に策定した30年の電源構成の目標について「着実に進展しているが、道半ば」と評価。再生エネ22〜24%、原発22〜20%などとする想定を維持したということだ。再生エネについては水素や蓄電池などの新技術と組み合わせるなどして普及拡大をめざす一方で、原子力を活用していく考えは変更しなかった。この原発比率を維持するためには、これから廃炉が増えていく中で、2030年に向けて原発の新増設が必要となる。果たしてそれが可能なのか。世界の動向を見ると、原発の建設コストは増大の一方で、日本だけその例外になるとは思えない。再エネ電力は高い、原発からの電力は安い、という産業界が持つイメージを反映したもののようだが、産業界が認識をあらためるのはすぐ間近だろう。ただ、この比率が今後3年間目標として設定されるとすれば、日本の恥になると思う。再エネは、水素や蓄電池の支援がなくても、日本全体の設置量が増えれば、最近進歩している制御技術によって相互に補い合って立派な安定電源となりうる。出力変動が同じパターンではないからだ。再エネが増えれば、出力変動をさせにくい原発(石炭火力も)はお荷物になるだろう。