効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

原発ゼロを目指す

小泉純一郎細川護熙両元首相が顧問を務める民間団体「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」(原自連、会長・吉原毅城南信用金庫元理事長)は10日、国会内で記者会見し、「原発ゼロ・自然エネルギー基本法案」の骨子案を発表した。小泉元首相は、自分が訳したAmory Lovins著、邦題「新しい火の創造」(原題:Reinventing Fire)が出版されたときにすぐ読んでいただいて、この本の施策を実施すれば原発ゼロは実現できるとプレスクラブの記者会見で言われ、この本への注文が急増した。残念なことに在庫がなくなってしまい、増刷が間に合わず折角の機会が生かされなかったということもあった。小泉さんはフィンランドが建設したオンカロの使用済み核燃料の最終処分場へも視察に足を運んでおられ、日本で処分場はできないと確信したとも前に述べておられた。自然エネルギーの電力比率を2030年までに50%以上、50年までに100%に引き上げるという趣旨のこの骨子案を受けて政府がどのように対応するかだが、原子力発電技術の維持のために、これまでの方針を変えることはないだろう。この趣旨を実現するのには、まず太陽光・風力発電を系統接続する余裕度を上げるために、送電設備への投資が必要だ。その投資には、大規模蓄電池の設置も含まれる。蓄電池のコストはどんどん下がっているし、設置に要する時間も短いから、原発関連の投資をこちらに振り向ければ、資金的にも時間的にも実現性は高いことは確かだ。さらに、大手電力事業者も再生可能エネルギーを受け入れなければ経営が悪化するということを理解し始めているから、この案の提示のタイミングも良かったのではないかと思う。