効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国の燃料電池バス

上海のバスメーカー、上海申竜客車は燃料電池バスの量産を始め、数百台を上海市に納車する見通しだと報じられている。2022年に北京で開催する冬季五輪向け受注も目指すということだ。この報道から見ると、上海市には可成りの数の水素スタンドが建設されなければバスの運行はうまく行かないはずだ。これだけの台数の燃料電池バスが走り出すことになれば、排気ガスの汚染に悩む中国各都市にも採用されるだろう。また中国政府としてもバスとスタンドの普及に向けた支援もし、同時にそれに関連した技術開発にも力を注ぐに違いない。日本の部品も調達するということだが、水素技術は中国が将来に向けた中核技術に育成しようとしているだろうから、日本のメーカーも開発に遅れをとることもありうる。水素の製造については、大規模な太陽光発電で水素を作る方向に向かうだろう。それをまず上海近郊に建設することも、お上の方針として進めるだろうから、地域住民の意向などは気にすることなく推進するだろう。燃料電池自体の技術開発がどれほど行われているか分からないが、最初は輸入に頼るとしても、国産化の早期実現に注力することは間違いなかろう。日本は燃料電池バス、電気自動車の市場を中国に抑えられるかもしれない。