効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国がLNGを大量輸入

中国が液化天然ガス(LNG)の輸入を増やしていると報じられた。2017年は前年比約5割増の約3810万トンと、韓国の約3760万トンを抜いて初めて世界2位になった。1位は日本の約8360万トンだが、20年代から30年にかけて中国が追い抜くとの見方は多い。LNGの「爆買い」が続けば、資源メジャーのプラント開発が再び動き出す可能性がある。中国のLNG輸入量は11年に1200万トン台と韓国の3分の1程度にすぎなかったが、この6年間で3倍に急拡大した。中国は内陸諸国から天然ガスを輸入してきたが、環境改善のために天然ガスの使用を促進したために供給量が不足している。この供給不足はLNGを輸入しないと補えない。だがLNG輸入を急に増やすのは難しい。LNGの受け入れ設備を増強する必要があるからだ。これに対応してLNGの輸出設備も増強する必要もある。とはいえ、中期的に見ると、この中国の動向は日本に多大な影響を与える。設備の建設プロジェクトには日本企業も関わるかも知れないが、LNGの市場価格が高くなり、日本はそれへの対応をしなければならない。中国がLNG市場で支配力を持つようになれば、中東やさらには米国、豪州のLNG輸出も影響を受ける。中国の世界覇権に向けた動きになるとも言えるかも知れない。