効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国からのLNG輸入

日本がTPP交渉に参加した時から予想はしていたが、住友商事などが展開する液化天然ガス(LNG)輸出プロジェクト「コーブポイント」(米東部メリーランド州)の日本向け輸出が米国政府から認可された。ことし5月に中部電力大阪ガスが計画した「フリーポート」(米テキサス州)からの認可が第1号だった。住友商事は事業主のドミニオン社と20年の長期契約を結んで、年間230万トンのLNGを調達。火力発電などにあてる東京ガス関西電力に販売する。3番目の大型プロジェクトである三菱商事三井物産連合が関与する「キャメロン」の認可がいつになるかが次の焦点となる。
この米国からのLNGが実際に輸入されるのは2017年頃からだが、米国からの輸入量の増加で、中東その他からのLNG輸入価格がどれほど下がるかはよく分からない。パナマ運河が当面は利用できないため、南米を迂回して輸送する経路は中東からのものよりもかなり長い。また、その時の米国天然ガス価格がどうなっているかもリスクの一つではある。購入契約の内容も関係するだろう。米国以外にカナダ西部からの輸入計画もあると聞く。この場合は輸送距離も短い。ともかく天然ガスの調達先が増えたことは喜ばしい。しかし、これが脱原発に効果があるかどうかは、日本政府の姿勢次第だろう。