効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カナダと洋上風力発電

米国では洋上風力発電のプロジェクトが急増しているが、海岸線が世界で最も長い国であるカナダではまだテイクオフしていなかった。これまでは波力発電や潮力発電に力が入っていたようだ。だがここに来て、カナダ政府は洋上風力発電の支援をする政策を打ち出し、これから風力発電が急増するかも知れない。インフラや規制の関係では、波力や潮力発電とオーバラップする部分もあるという。九州電力のように、再エネによる発電量が増えると需給バランスが取りにくくなるのではないか、と思って調べて見たら、豊富な水力発電容量を保持しているために、それほど心配する必要はないという結論になった。この水力の中には揚水発電もあるはずだし、揚水発電の機能を新たに付けることが出来るものも多いだろう。太陽光は昼しか発電しないということは確実なのだが、風力発電は電力需要が少ない夜に発電することも多い。これまでもおそらく原子力発電からの電力を蓄電するために揚水発電を利用していたはずだから、風力と原発がある意味競合することになる。そうなるほど洋上風力発電の規模が大きくなるには時間がかかるはずだから、揚水発電の設置の時間的余裕はあるのかもしれない。多少飛躍した話になるかも知れないが、大容量の洋上風力が設置されるのを、水電解による水素製造プラントの電力に充てれば、それを日本などに輸出することも出来るかも知れない。日本から提案すれば検討はしてくれるかもしれない。