効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

洋上揚水発電

これから洋上風力発電が増えるだろう。この規模が大きくなると、電気の需要が落ちる夜に風が吹くと発電が需要を上回る可能性がある。これから欧州がそういう状況になるはずだ。これをどこかに蓄電できれば良いが、洋上から陸上にある蓄電設備まで電気を送るのはロスが大きい。そこで2025年までに原発をなくして、それを洋上風力発電に大体させようとしているベルギーが着手しようとしているのが洋上揚水発電。発電設備の近くに設置して、余剰の発電分を蓄電する。揚水発電というと、水力発電設備を逆に利用するのが普通だが、ベルギーは洋上に揚水発電島を作ろうとしている。直径3キロの島を作り、その中に深い穴を掘り、海水を貯められるようにする。風力発電が盛んに発電して余りそうなときには、穴に貯めた海水をポンプで汲み上げて海に戻す。この時に電力が消費される。電力が不足しそうなときには、海水を穴に落とし込んでやり、その力を利用して発電して陸地にまで送ってやる。洋上風力発電はどのみち海底送電線で陸とつながっているからそれを利用する。新たに島を作るとなると海洋環境への影響もあるだろうが、やり方によってはそれを避けた手法もあるだろう。穴の深さと直径で揚水発電規模は決まるから、これは世界的に拡がる手法かもしれない。日本も揚水発電規模を増やすことができなくなっているから、この方法は参考にならないかしら。