効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

送電の周波数変動の測定

送電される電力の周波数は需要の変動とそれに対する発電量のずれなどで変動する。その変動幅には基準が定められていて、その範囲に収まるように制御される。しかし、落雷などによる送電線の事故が起きたときなどには、需要が一度になくなるのと同じになり、周波数が大きく変動して発電機がそれに追随できず止まってしまうこともある。この周波数の変動は、天候条件によって出力が変動する太陽光、風力発電が系統に接続される量が増えても送電線を流れる電力量が急変することもあるために、それに備えた制御ができるようにしなければならない。これに対応するものとして、東京大学の合原一幸教授らは、太陽光や風力といった再生可能エネルギーを大量導入した場合に起こる周波数の変動を精度よく予測する手法を開発したと報じられている。送電網を担う電力会社が火力発電所の出力を調整して周波数を一定に保ちやすくなり、再エネの導入が進むとみているとのことだ。研究グループは日本や米国、ドイツなど7カ国で周波数変動の観測データを解析。送電網に接続した再エネの発電量に応じて周波数の変動幅を予測する式を作ったということだ。この周波数変動は、電力需要が増加する朝方には下がり気味になり、夜遅くなって電力需要が減るときには上がり気味になるのを、その変動が大きくならないように発電設備の稼働を増減させている。この周波数変動は連系している電力網全体で同じように変動するのだが、これが実感できるものとして、英国の電力周波数を見ることができるウエブサイトがある。ダイナミックデマンドと名付けられているもので、
http://www.dynamicdemand.co.uk/grid.htm# から見ることができる。時間帯を変えて眺めて見ると、その増減の様子がよく分かる。