経済産業省は太陽光などの再生可能エネルギーと蓄電池、電力需要を抑える設備などを一体的に制御する方式の実用化に乗り出すと言うことだ。これまで積極的に蓄電池の利用を表明していなかった政府が、この方向に向かうということは、原発が円滑に再稼働できないと見て、建設期間が極めて短い風力発電や太陽光発電の増強に踏み切ったのかも知れない。大型のものばかりではなく、家庭用や業務用の小規模のものも、集積して連携させれば、効率よく変動する自然エネルギーの調整ができるはずだ。これには広域に亘って設置される蓄電池をICT（情報通信技術）で結んで制御するという、高度な技術開発が必要だが、この技術は途上国の電力送電線が通じていないところで電気を使えるようにするのにも使える技術だから、有効な成果をだしてほしいものだ。太陽電池と蓄電池の設置で、燃料を必要としない発電ができることを必要とする場所は世界に多くあるのだから。
