効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

インドが中国からの太陽光発電パネルの輸入に課税か

中国は世界最大規模の太陽光発電設置容量を持っているが、政府の奨励策があるために国内需要以上のパネルの生産が続き、その多くが南アジアに輸出されている。大量生産によって価格は下がり、設置コストは大幅に下がることになる。これ自体電力不足に悩む途上国にとっては有り難いことなのだが、太陽光パネル生産事業を育てようとするインドにとっては頭の痛いこととなる。インドも発電規模を大きくしたいという側面もあるからだ。だが、インド政府は中国から輸入されるパネルに7.5%の関税をかけることを決めたようだ。国内の太陽電池産業育成を優先させたのだ。設置事業者は、既に設置が確定したプロジェクトのために輸入されるパネルには課税しないようにしてほしいと陳情しているらしい。日本の太陽光発電パネルコストは中国に比べてかなり高い。パネルの性能が大きく違うわけではないから、日本のパネル製造事業者は今後どのような戦略をとるだろうか。米国も中国からのパネル輸入に関税を掛ける方針を示している。米国内のパネル製造事業者を保護しようとするのだが、再エネの推進をしている州政府にとっては頭の痛いこととなる。中国からのパネル輸出圧力はこれからも高まるだろうが、世界に向かうこの奔流をどのように制御するだろうか。