効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

関電、使用済み核燃料を青森・むつ市に中間貯蔵検討

青森県むつ市には、使用済み核燃料の中間貯蔵施設がある。ただ、現時点でこれが利用できるのは東京電力と日本原子力開発だけだ。この両社が地元の同意を得て建設したものだからだ。ただ、これが中間貯蔵設備と言われるのは、いずれは核燃料サイクルに向けて再び燃料として使用できるように再処理するまで、あるいは、最終処分として地下埋設をするまでの間一時保管するということになっているからだ。だが、再処理した核燃料を利用するはずの高速増殖炉もんじゅ、は廃炉が決まり、後はプルサーマル燃料として使えるようにフランスなどに発注して製造して貰わなくてはならず、その場合にも使用済み核燃料は発生する。むつ市が怖れているのは、全国の原発からのものの中間貯蔵をしなくてはならない事態になることだ。だが、関西電力がこのほど、福井県に持つ3カ所の自社原発で保管している使用済み核燃料を、東京電力ホールディングス(HD)と日本原子力発電青森県むつ市に建設した一時保管のための「中間貯蔵施設」に移す方向で検討していることが6日わかった。福井県から県外へ移すよう迫られており、関電の岩根茂樹社長は2018年中に搬出先を示すとしていた約束の結果がこれだ。むつ市へ巨額の補償をしなくてはならないだろうし、保管料を東電などに支払うことになることは確実。関電の福井県にある高浜、大飯、美浜の3原発では使用済み核燃料をプールに入れて保管しており、全体の約7割が埋まっている。関電によれば、再稼働が進めば、7年ほどで満杯になるという。このため、金属製の専用容器に入れて一時的に保管する中間貯蔵施設の確保を急いでいるが、その対応策がむつ市での貯蔵だ。ここで疑問は、原発立地点内に金属製のキャスクを準備して保管はできないのだろうか。勿論地元は大反対するだろうが、むつ市の説得ができなければそれしか方策はない。間もなくむつ市の対応姿勢が報じられるだろうが。