世界の再エネに関する情報を提供してくれる媒体が、米国で2018年に何が重視されるかの予測記事を提供してくれた。それは4つの分野を重視している。それに加えて、その4つの分野の展開を支えるのはデジタルグリッドとしている。デジタルグリッドという概念について自分でも理解しているとは思えないが、送配電の制御がデジタル技術に拠って行われ、コージェネや再エネ、蓄電装置、電力需要などを取りまとめて一体としてコントロールするということだ。と言っても、極めて曖昧な定義なので、結局は実例を積み重ねて理解しなければならないだろう。人によって理解した全体像が異なるかも知れないが、新しく出てくる電源を全体の系統へ円滑に受け入れることができるようにすることだと思う。
上記の4つの分野は、まず、蓄電を有効に取り込むにはどうするかに関するさまざまな方式が具体化するだろうということが上げられている。ついで、風力発電に蓄電技術をどのように高めるかだとする。太陽光と蓄電池の組み合わせは既に普及しつつあるが、風力発電の出力変動が系統を不安定にしないような蓄電方式がこれからの開発分野だと言うことだろう。この蓄電は、水素などを大規模に製造することにも繋がるだけに、世界で技術と応用方式の開発が進むことは確かだ。3番目に上げているのは、米国で今年急速に伸びると予測されている洋上風力発電で、米国東部の洋上に具体化が進んだ2017年の方向に大きな変化はないが、事業性の高いプロジェクトを作り上げるシステム作りの年になるとしている。4番目は廃棄物をエネルギーにするということだ。全国的に埋め立て地の拡張が限界に来ており、それを解消する手段の一つとして、主としてガス化による発電燃料化が具体化するのが加速されると想定されている。
日本の再エネ分野は今年どのような方向に向かうのか、政府の方針、業界の重点課題はどうなるだろうか。