効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■フローバッテリー用の新しい薄膜

 米国の国立ローレンス・バークレイ研究所が、フローバッテリーに使える寿命の長い薄膜を開発したと発表している。フローバッテリーは、タンクに入った電解液を循環させて薄膜を介してイオンを交換して発電する方式で、蓄電放電容量を自由に設定でき、出力も安定している優れものだが、これまでに開発されたものでは、電解液にバナジウムという非常に高価な金属を使用していたために、コストを下げるのが難しかった。だが、今回開発された電解質は、電解液に亜鉛や鉄といったありふれた素材を原料にしたものを利用できるようで、しかも寿命が10~20年と長いために、電力系統の安定化に最適の蓄電池になる可能性が高い。

 日本でも五酸化バナジウム電解液を使ったものが長い間実証試験されてきたが、バナジウムのコストダウンが出来なかったために、実用化はほとんど諦められていた。今回米国の研究所が開発した電解質膜が、安価な電解質の利用を可能にするとすれば、いま広く使われるようになっているリチウムイオン電池に代わるものとなるかもしれない。蓄電規模が大きいものに適しているため、これから拡大する風力発電太陽光発電の設置に対応する蓄電池として商品化されるのを期待したい。

 この電解質膜はAquaPIMsと言うものだそうだが、その詳細は自分の理解を超えたものだ。しかし、これが量産できるようになり、これに対応した電解液が開発されれば、世界の電力を全て再エネ発電からのものに置き換えることも不可能ではなくなるだろう。

 

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