効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

野菜かすを利用してバイオマス発電

畠からお店に持ち込まれた野菜を使って料理すると、白菜、ねぎの根っこ、ごぼう、人参、芋の皮、など料理に使えない素材があって、家庭ゴミとして処分されている。それを集めると膨大な量の野菜(料理に使った野菜と同じもの)がゴミ処理場で焼却されている。水分が多いから、燃やすのに助燃剤まで使うから消費エネルギーも膨大となる。ところが、最近のスーパーマーケットには、調理にそのまま使えるようにしたカット野菜が登場し、その種類も多くなっている。家庭から出る生ゴミの量は減ることになる。一方、カット野菜を作る事業者では、カットされた素材が大量に出て、それが産業廃棄物となる。その処理コストも大きくなる。これへの対応として、カット野菜大手の大和川食産(大阪府東大阪市)は2018年1月から、この野菜かすを使うバイオマス発電を始める。本社近くに約9億円を投じて発電施設をあわせた新工場を設けた。持ち帰り総菜の普及などでカット野菜の需要が伸びる一方で、廃棄物の処分費がかさんでいる。処理費を抑えるとともに余った電気を電力会社に販売する。野菜を加工すると皮やへたなど約3割が残さになるというから、メタン発酵させれば可成りの量のガスが発生する。新施設では1日あたり10トン程度の野菜かすを処理でき、1日あたり1100キロワット時の電力を発電できるというから、発電規模は50キロワットほどだろうか。約70〜80世帯が1日に消費する電力をまかない、廃棄物の処理費用を年5千万円抑えるとともに、同1400万円の売電収入を見込んでいる。FIT価格が適用されるはずだ。野菜ゴミは安定して発生するから、発電にも使いやすい。このような生ゴミは、スーパーでもレストランなどでも発生するから、一定量を毎日処理できるよう集めれば、バイオマス発電ができるだろう。発酵残渣は処理しなくてはならないが、肥料には使える。このような発電がもっと増えても良いと思う。