効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

生ゴミ自家発電

清水建設オフィスビル向けに、生ゴミを燃料に自家発電する装置を開発した。建物内に設置し、紙ゴミを含めビルで発生するほぼすべてのゴミをエネルギー源として再利用できるという。この記事を読んだとき、最初は生ゴミをメタン発酵させてガスで発電するのかと思ったらそうではなかった。生ゴミをまず乾燥処理し、紙ゴミなど乾いたゴミと混ぜ合わせる。この混合物を無酸素で蒸し焼きにしてバイオガスを作り出し、ガスエンジンで発電する方式だそうだ。結構複雑なシステムのようだ。蒸し焼きにする熱はバイオガスの一部を自家消費するのだろうか。生ゴミは水分を含むため、自家発電に使うのが難しかったと記事には述べられていたが、生ゴミから自家発電する方式は既に開発されて、ショッピングセンターなどで使われていると理解していたが、自分の思い込みだったかも知れない。それはともかく、事務所だけのオフィスビルであればそれほど多くの生ゴミが発生しないだろうから、レストランなどが併設されている規模の大きいビルだろう。このようなビルからの生ゴミは、専門の業者に1トン当たり2万円程度の経費を払って処理を委託しているケースが多いというから、それを勘案するといまの電力事情も加わって普及は早いかもしれない。ただ、生ゴミについては生ゴミ以外のものが紛れ込まないように管理されていなければならず、ビル全体としてゴミの分別がうまくできていなければガス化が難しくなる。また、生ゴミの乾燥、紙などとの混合、蒸し焼き、発電と、プラントの種類も多いので運転要員も必要となり、素人では管理が難しいから、発電サービス事業者が参入する新しい分野かもしれない。