効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

生ゴミを水蒸気でガス化

曇り空の色が次第に濃くなってきたので、雨が降らない内にと思い立ってテニスコートへ午後早く出かけた。コートが結構広い公園の中にあるので、小走りに歩いていると、秋の落ち葉をかき集めている清掃担当の人たちに出会った。このようなものを始めとして、公園の管理には多くの木質系ゴミが出て、多くは焼却されている。そこで少し前に報道された、燃焼ではなくて水蒸気でゴミをバイオガスに分解する技術を京都にある財団法人関西文化学術研究都市推進機構が実証実験を来年1月に始めるという記事を思い出した。3セットのテニス試合をしてから記事を探してみた。それによると、処理の途中で発生するガスを使って発電し、ゴミ収集の電気自動車に供給するという「エネルギー自立型」のごみ処理施設の実現を目指すという。民間の研究機関が800度の高温水蒸気を使って有機廃棄物を熱分解し、可燃ガスと炭化物に分離することに成功し、今年8月に特許を取得したとのこと。炭化物は土地改良材に使われる。燃やさないからそのプロセス自体からのCO2排出はないので、可燃ガスを使った発電過程で出るCO2だけだから、その量はかなり少なくなるはずだ。
京都府精華町に処理施設を置いて、1月から可燃ゴミを1日1トン処理する実証実験を3月末まで行う予定。ここで分からないのが800度の高温水蒸気を発生させるエネルギーをどこから得るかということだ。かなりの高温ボイラーが必要だ。処理過程で発生したガスを使って十分なエネルギーが得られるのなら良いが多分無理だろう。別に生ゴミなどのメタン発酵させたガスを利用できれば理想的だが、実証試験だとすれば、ボイラー燃料は都市ガスを使うのだろうか。どのような実証データが得られるか知りたいものだ。燃焼しないのでダイオキシンの発生の心配がない。いま奈良市ではゴミ処理場の移転問題が大きな課題になっているが、このようなプロセスが実用化されれば一つの解決策になるかもしれない。