効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

災害による大停電

大規模な災害が起きたときに大停電が起こるのは避けられないが、日頃の対策の積み重ねが重大な事態になることを避けることはできる。日本列島北部の一帯に異常気象の大雪、大風が襲っているが、大停電はこれまでのところ報じられていない。日本の送配電系統の管理をしているところが、日頃からきめ細かい手入れをしているお陰だろう。一方、カリフォルニア州で起きた大火災は、高圧送電線に大木の枝が接触して火花が散って、それが乾燥していた樹木に着火したものだと言われている。それについて、同州の電力事業管理当局は最近、大手の電力会社に対して、送電系統に近い樹木が接触しないようにもっと手入れをせよという指令を出している。以前に米国東部でも送電線と樹木の接触で電線が切れて、それがきっかけとなって広域停電を起こしたことがある。米国の電力事業も樹木を伐採したりする必要性は理解しているが、どうも後回しになってきたようだ。一方、この間ハリケーンに襲われたプエルトリコでは、送電系統がずたずたに切断され、それを修復する資金が電力会社にも国にもなく、まだ通電していない地域が多いということだ。いま海外からの支援が提供されているが、それは地域単位のマイクログリッドを構築する方向に向かっているようだから、基幹となる送電線の回復には時間がかかるかもしれない。日本では送電系統の広域医管理がまだ十分に行われていないのだが、これが広域停電につながる可能性もないとは言えない。