効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ソーラーシェアリングで発電量増加

ソーラーシェアリングは、農産物栽培地を太陽光発電と共存させる方式で、各地で行われるようになっている。その中で面白い事例が報じられているのを知った。太陽光発電システムの施工・管理を手掛けるネクスイノベーション岡山県玉野市)は、ソーラーシェアリング事業で栽培した原木シイタケ「マルハチ椎茸」の収穫と販売を開始したということだ。シイタケ栽培では過度な直射日光は禁物であるため、太陽光パネル下部は比較的理想的な場所だという。2016年秋の太陽光発電所建設時に伐採した山林の丸太をホダ木として活用したのだが、同社が運営する別発電所太陽光パネルの棟と棟の間にアルミ蒸着遮光ネットを張って日陰スペースを作り、シイタケを栽培したのだ。アルミ蒸着遮光ネットは、光を反射することで90%遮光できるが、その反射光によって太陽光発電の発電量が10%アップしたという。同社が独自開発した自動散水システムを導入することで、シイタケ菌にとって有害な夏場の高温期を乗り切ることに成功し、その他の季節では、太陽光パネルの集熱効果によって外気温より若干高めとなり、シイタケの育成環境として良好になるという。発電量の10%アップも、太陽光発電の運用期間を考えると大きな収益増となるはず。シイタケとは関係なく、現在運用中の太陽光発電について、アルミ蒸着遮光ネットを張るか、反射光が太陽光パネルにうまく当たるような反射板を設置すれば、意外な発電増加効果が出るかも知れない。各種の反射板の効果を実証するような研究をする価値はあるだろう。