効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ゴミからエタノール

ゴミ処理には選別作業が不可欠だと思っていたが、このほど積水化学が開発したシステムでは、丸ごと処理してエタノールを産出することができると報じられているのを見て驚いた。ゴミを分別せずに処理できるのは世界初という。将来的にはエタノールを変換して既存の化石燃料と代替を図るとし、2018年中にも実用プラントの建設に着手し、20年代以降の本格的な受注を見込む。開発した生産技術はまずゴミをガス化し、ガスを分解してエタノールを生産する微生物を利用する。14年からパイロットプラントを用いた実証実験を重ね、生産効率と安定性を高めてきた。エタノールの品質規格に合致し、従来の石化製品と比較しても価格競争力があるという。微生物によるガス発酵技術を持つ米ベンチャー、ランザテック(イリノイ州)の協力を得て開発を進めてきた。同社の微生物は一酸化炭素と水素からエタノールを生産し、原生微生物の10倍以上の反応速度で生産できるという。微生物にはガスに好き嫌いがあるようで、微生物が好むガスに精製するのが積水化学の開発したシステムだそうだ。これが本格的に実用化されれば、全国のゴミ処理場が化学製品工場に変身する可能性もある。リサイクルの極致になるだろう。