効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高知で下水処理の新技術相次ぎ実用化

高知県内で省エネ型の下水処理技術の導入が相次いでいて、「下水技術先進地」として注目を集めていると報じられている。国内に約2千カ所ある処理施設のうち、小規模施設を中心に約1千カ所で採用されているオキシデーションディッチ(OD)法の新技術を高知大学の藤原教授が開発したもので、処理槽の中で汚水を循環させながら空気を供給し、微生物を活性化させて水と汚泥に分けるものだ。新技術は2カ所にセンサーを置き溶存酸素の濃度を測定しながら空気供給量と循環スピードを制御し、微生物に最適な環境を実現。処理時間や消費電力を抑えた。高知市須崎市は中規模から大規模な施設で使われ、国内処理量の約4分の3を占める標準活性汚泥法の代替技術に取り組む。「散水ろ床法」と呼ばれ、汚水を水槽上部から散水し微生物が付着したろ材の槽を通過させることでろ過する。最も電力消費の大きい空気を送り込む作業をなくすことが大幅なエネルギー消費の抑制になっているとのこと。察するに、微生物が住みやすい環境を作りだすのに、無理矢理ではなく、自然に循環させて実現させることで、電力消費を少なくしたようだ。下水処理は24時間稼働だから、僅かの効率アップでも最終的な電力消費は大きく削減されるのは確かだ。日本の水処理施設全体の消費電力は国内の総電力需要の0.7%に相当し、温暖化ガスの排出量も0.5%を占めるということだから、目に見える成果が出せるだろう。既存のシステムを修正すれば可能になりそうだから、普及を促進する施策も重要だろう。