イーロン・マスクが率いるテスラ社が、16日、米ロサンゼルス近郊で同社初の商用車となる電気自動車(EV)トレーラーを公開し、2019年をめどに発売すると発表した。蓄電池で重量トラックを駆動するのがこれほど早く商品化するとは驚きだ。従来型のディーゼルトラックと比べ運用コストは最低2割弱下がるということだが、本当だろうか。大型EVトラックの最大の課題だった航続距離については、流線形のデザインで空気抵抗を減らすなどして約800キロメートルまで延ばしたとするが、この種のトラックは一回の給油でその2倍は走るそうだから、それを業界が受け入れるかどうか。テスラが製造中のEV乗用車の製造が計画通りに進んでいない中での発表には、かなり批判的な記事も散見する。しかし、同社のベンチャーとしての心意気が示されているとすれば、かなりのリスクも覚悟しながらの商品化発表だろうと思う。自動運転に必要なセンサーも多く装備されているようだが、トラックの場合、運行路線が定まっているケーズが多く、その制御にはそれほどの難しさはないだろう。業界とかなりコラボレーションした様子だが、導入がスムースに行くかどうかはまだ分からないとするのが妥当だろう。