効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

南オーストラリアで大規模蓄電池設置

以前にも触れたことがあるが、オーストラリアの南オーストラリア州には、太陽光、風力による発電規模が大きく、その出力変動が制御しきれなくて大規模な停電を起こしたことがある。それへの対応として送電系統に大規模な蓄電設備を取り付けることとなり、計5億5000万豪ドル(約460億円)を投じる電力対策の一環として行った蓄電システムの入札が行われ、最終的に落札したのはイーロン・マスクが率いるテスラ社で、リチウムイオン蓄電システムを受注したが、容量は10万キロワットで、テスラによると世界最大となる。マスク氏によると、現存最大規模のものは3万キロワットだとしているから、恐れ入るほどの規模だ。これを期日までに納入できるかが課題となるかもしれない。というのは、同社の電気自動車のニューモデルが、蓄電池の製造が計画通り進まなかったために納入遅れが出ているようで、それがテスラ社の株価にまで影響しているからだ。風力発電所に併設することになっているが、夏の電力需要が高まる今年12月までの稼働を目指すというから、あまり残された時間はない。電気自動車のものとはスペックが異なるかも知れないが、原料調達だけでも時間がかかるだろうし、それが原料、特にリチウムの価格を押し上げる可能性もある。年末に稼働できるか、損失を出さないか、この動向を見守る必要があるだろう。