効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日産自動車がリコールする意味

日産自動車が驚くほどの数に上る自動車をリコールすることになったが、本当にこれが意味のあることか非常に疑問を感じている。新車を出荷する前に国の資格を持った人が最終の性能チェックをするべきものが、無資格の人によって行われていたのは、日産のコンプライアンスの問題としては大きいかも知れないが、この出荷前の人による検査という義務規制がいつできたものかということを知りたいところだ。検査内容を具体的に知っているわけではないが、報道内容などによれば、自動的に検査をするシステムがあれば人の手によるものよりもはるかに精度高く検査することが可能だろうし、その不良データも全て管理可能な状態で保存できるはずだ。AIの時代に即した規制が策定されなかったところに問題があったように思える。人手不足といわれる中で、日産だけでなく自動車事業者全体で、この規制を変えるような政府への働きかけはなされたことはあるのだろうか。他のメーカーは全部有資格者で検査していたのだろうか。自動車としての基本性能チェックは、製造の各過程でも行われているはずだから、最終チェックで引っかかることがあったとしても、その数は少なかっただろうし、それが安全性に関わるものである確率はさらに低いはずだ。それがなぜ全数リコールなのだろうか。規制は現に存在するから、その違反に対するものは、コンプライアンスの問題として厳重注意するだけで済むのではないか。人手を掛けた検査をするのを義務づけるのは、人材の有効活用という見地からしても、極めて問題のある規制だと思える。どうもお役所の面子を損なわないようにという意味の強い対応ではなかろうか。