効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

エルニーニョが地球温暖化促進

NASAが運用している地球を周回している衛星が、海洋現象であるエルニーニョがCO2の排出を増加させているというデータを示したそうだ。2年ほど前に起きた大規模なエルニーニョが、熱帯の陸地からのCO2排出量を押し上げたという。エルニーニョは、赤道付近のペルー沖から中部太平洋にかけて、数年に1度、海水温が平年より高くなる現象だが、その度にCO2の大気中濃度が上昇しているらしい。この衛星は2014年に打ち上げられたものらしいが、それからのデータ蓄積がエルニーニョの温暖化効果を明確に示しているとのこと。南アメリカの大陸部では干ばつが起き、樹木の生長が止まってしまうし、アジアでは山火事が頻発するようになっている。アフリカでは珊瑚礁が消滅している。このような現象がエルニーニョの発生に随伴しているらしい。エルニーニョによって増えたCO2は30億トンだが、化石燃料から毎年排出されるCO2は100億トン。これまで2014,2015,2016年の人間の活動によって起こる排出量は横這いだったが、この衛星が2015年に観測した大気中のCO2の量が3.03ppm増えたことをキャッチした。森林などが吸収するCO2の量がエルニーニョによって下がってしまったからのようだ。日本近辺の海域でも海水温の上昇が見られるが、大気中のCO2量はますます増大するかも知れない。これをどのように阻止するかが問われることになる。