効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

実に日本的

今日昼、自分が通った中高の同学年会があった。小中高一貫校だったので、小学校だけで他校へ進学した人も参加している。その会場がある梅田へ出かけるため10時過ぎに近鉄学園前の駅へ着いた時に、近鉄線に接続する阪神線で電車のトラブルがあり電車が遅れる可能性があるというアナウンスがあった。その内に乗車予定だった電車が到着したが、その出発時に車掌が行ったアナウンスに感心させられると同時に、これは日本にしかないことだと思った。そのアナウンスは、事故があったために駅からの出発が4分遅れて申し訳ないという内容だった。全世界を見ても、他の国で僅か4分に過ぎない電車の運行遅れについてこのようなアナウンスを聞くことはないだろう。まさに日本だと感じた。だが、このような正確性、安定性を日本ではあたりまえのものとして受け取るのかも知れないが、これが社会の基盤を作っているのだろうと感じたのだ。これをエネルギー供給の安定性にもこのレベルのものを求めていると考えられる。だから殊更に不規則な出力変動をする太陽、風力発電をあげつらって、原発と石炭火力がベース電源だと定義して、必要不可欠だとするのだろう。しかし、そのベース電源が意味するところには、出力の変動を短期間ではし難いということも含まれていて、いま変化しつつある電力供給システムから見ると将来的にはお荷物になる可能性がある。これについてはもう少し考えて見たいが、年間の停電時間が世界でも短い日本という社会構造が、先に述べた電車の遅れを詫びる車掌のアナウンスを生んだのだろうと考えた。