効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水力発電所の設備更新

水力発電所は建設されてから稼働している年数は多いのが一般。小水力発電でも、昔使われていた導水路などを利用して新規設備を入れると、水車の効率が上がっているために出力が前より上がるのが多い。これは大規模水力発電所でも同じことが言える。関西電力黒部川流域に12の発電所があり、その総発電能力は90万キロワットだという。この運転開始から80年を経過した黒部川第2発電所の1,2,3号機を交換し、2021年1月までに総出力を従来比3.8%増の74,700キロワットに高めるということだ。全国にある大規模水力にはこのような増力ができるものが多いとされ、発電設備を効率の高いものに更新するだけで増強できる。それに加えて、周辺の導水路やダムなどを見直すと、かなりの増力が見込めるらしい。国土交通省も6月に「ダム再生ビジョン」を公表し、既設ダムを活用した水力発電の拡大を打ち出している。電力需要が伸びなくなっているために、原発の多くが停止していても電力ピンチはないのだから、このような増強の積み重ねが重要だろう。古い石油火力発電所でも天然ガスへの設備更新で増力できるものもあるから、増力対応で電力不足が起きないようにできるのではないか。その内に再生可能エネルギーによる発電能力も増えると期待したい。水力発電再生可能エネルギーなのだが。