効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

落雷回避装置

避雷針よりも有効に落雷を回避できる設備が実用化されているそうだ。「PDCE(極性反転型)避雷針」と名付けられているが、上下に重ねたおわん状の形をした金属電極の間に絶縁体を挟んでいる。下の電極は地表と同じプラス、上は雷雲の下部と同じマイナスに荷電する。避雷針の上部と雲雷の下部がマイナス同士になるので、PDCE避雷針からは雷を誘う「お迎え放電」という現象が起きず、雷の目標にもならないという。これまでの避雷針は地表と同じ電位だから、周囲より高いところにあるために、まずそこへ落雷させて低いところよりも先に高電圧を逃がすのだろう。だが自宅でもあったように、落雷があればそこからの誘電電力や電波によって周辺のIT機器は損傷を受ける可能性が高い。PDCE避雷針の本体は代表的なタイプで直径24センチメートル、高さ約40.5センチメートル。欧州の品質認証機関から、高さ20メートルに設置すれば半径100メートルの落雷を抑えられたという認定を受けている。
これを風力発電の避雷針に代わるものとして応用できないだろうか。日本海は有数の雷発生地域だから、これから普及する洋上風力にとってもっとも頭の痛い気象現象だ。浮力発電の高さを超えるところにこれを設置すれば、そこからスカートを拡げたような範囲で避雷できるはず。応用研究をしてほしいものだ。