効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

バイオチップを作るゴミ収集車

ごみ収集車などを製造する富士車両は、林業の現場などで木質チップを作り、そのまま運搬できる専用車を開発したと報じられている。非常に興味ある開発だと思う。昔サンフランシスコで実際に見たのだが、街路樹を剪定した枝をそのまま車両の後ろから放り込むと粉砕する仕組みになっていた。この時のものは、かなり大きな音を立てていたので、日本の市街地での応用は難しかろうと思ったのだが、今回開発されたものは、一見、ごみ収集車のような形だが、車両後部に設けた専用投入口から木材を投入すると高速回転する刃が木材を細かくする。2〜3メートルの竹や木を数秒間でチップ状にできるということだ。それもロータリー式の刃で一挙にチップにまで粉砕できる方式を採用している。竹も粉砕できるという。日本の森林地帯は傾斜の強い山に多いから、伐採地までこの車を持っていって現場でチップにできるのだから、輸送、貯蔵コストを大きく削減できるはず。おそらく音は発生するから市街地では無理かもしれないが、小回りが利くため運搬の対象にならなかった細い木なども燃料にできる。運搬効率を下げる曲がった木や、規模を確保しにくい剪定(せんてい)枝、放置竹林などを処理できるようだ。チップはそのまま乾燥させてボイラー燃料に使えるし、ガス化すれば発電燃料にも使える。これから広く利用されることを期待したい。