効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高温超電導材料

高温超電導は、電線の素材を特殊なもので作ると、極低温で電気抵抗がゼロになるものだが、これまでは零下269度という絶対零度に近い液化ヘリウムで冷やさないと高温超電導は実用的に作り出すことは出来なかった。しかし、そのヘリウムは天然ガスを採掘するときに副産物として採取されるのだが、その量の確保が難しく、高温超電導の応用分野が拡大すると共に、その資源確保が問題になってきていた。MRIリニア新幹線には現時点で不可欠のものだが、その不足が起これば、社会的にも大きな問題が起こる。そこへ朗報が生まれた。三菱電機では液体ヘリウムが沸騰して気体に変わる温度より高温で電気抵抗がゼロになる銅酸化物系「高温超電導材料」の線材でMRI用コイルの開発に挑んでいるが、冷凍機の冷媒にはヘリウムガスを使うが、現在のMRIで冷却に使うのに比べると1000分の1の量ですむものの開発に成功したそうだ。零下196度と液体ヘリウムより温度が高く、安価な液体窒素で冷やしても超電導になる銅酸化物が米国と日本で発見されたのは1987年以降。米国で見つかったのはイットリウムを中心とするレアアース(希土類)を含む「イットリウム系」、日本で見つかったのはビスマスを含む「ビスマス系」の高温超電導材料だ。現在、実用的な性能のビスマス系高温超電導線材をつくれるのは世界で住友電工だけ。大電流の送電に使うケーブル製造に着手している。冷却、断熱と課題は多いが、実用化に成功している。日本の他の電線メーカーもこれに取り組んでいるようで、洋上風力発電や長距離送電で損失の少ないものを市場に出せる段階に来ていると言うから頼もしい。鉄道総研で電車路線に沿った給電にこれを使う実験設備は見学したことがある。エネルギー消費の効率化効果も大きいと期待される。