効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

フリーゲージ・トレイン

ずっと前から九州新幹線の長崎ルートに、軌道の幅が狭い在来線と、幅が広い新幹線軌道とを、車輪の軸上の位置を変えることによって、一編成の同じ列車が走行できるようにするために、フリーゲージ・トレイン(FGT 軌間可変電車)が導入されると聞いていた。九州新幹線は2022年に開業を予定していた。本当にFGTが常用の車両に導入できるのかと思っていたのだが、それが杞憂ではなく現実のものとなったようだ。国土交通省評価委員会が、FGTは導入に技術的問題があるとしたのと、JR九州も、列車のコストが予想以上に大きくなることから、この実現を断念する方向に傾いたたということだ。FGTは約20年前から総額500億円を投じて開発を進め、14年に新型車両が完成したのだが、技術的制約が大きかったようだ。既存の路線である長崎ルートを有効利用しようとしたのだが、FGTの車両コストは通常の2.3倍に上るため諦める公算が大きいとのことだ。そうなると山陽新幹線とは博多で乗り継ぐことになり、相互乗り入れはできない。新規に新幹線軌道を設置するという方法もあるだろうが、このコストと所要工事期間を考えると、まず実現は無理だろう。構想としては面白いものだったが、結局構想倒れになる公算が高い。