効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

鉄道路線への超電導ケーブルによる給電

昨年の7月5日に書いたこの方式の研究所内での実験成功が、今日は実路線での実証試験に成功したとのことだ。以前に訪問したことのある鉄道総研が研究してきた給電方式の最新のもの。発表によると、鉄道総合技術研究所は、送電時に電力の損失がほとんど発生しない「超電導ケーブル」を使って、実際に走っている鉄道の路線に送電する実験に成功した。超電導は究極の省エネ技術で、利用できると鉄道の電力消費量の5%程度を減らせる見込み。以前の発表でもこの電力消費削減量は5%程度と見込まれていたが、これがさらに実際の路線で実証されることになる。静岡県内を走る伊豆箱根鉄道の線路脇に長さ6メートルの超電導ケーブルを設置。3月下旬に営業運行のない時間帯を利用して、ケーブルから架線に電気を送り、3両編成の車両を走らせ、問題がないことを確認した。営業路線での成功は世界でも初めてという。都市部の電車では運行に必要な電力を確保するため数キロメートルおきに変電所が必要だが、スペースの制約などで増設は難しい。変電所間を超電導ケーブルで結べば、距離に関係なく電力を効率よく融通できるとも説明されているが、これは架線への給電とは違ってかなりの距離を送電するシステムとなる。新たに線路と並行に超電導ケーブルを設置することになるから、その仕様などを知りたいものだ。