効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

曲がる熱電モジュール

ゼーベック効果は、異なる金属や半導体に温度差を与えた際、電圧が発生する現象を言うが、従来の熱電発電モジュールはセラミックを基板とした平面上のものだった。だが、京都のベンチャーが、フレキシブルに曲げられる熱電発電モジュールを開発したそうだ。薄くて湾曲可能な基板上に熱電素子を実装した構造となっている。工場などの円筒状の配管パイプに対し、密着して装着できるため、従来のセラミック基板によるモジュールと比べて、熱回収効率は約2〜3倍、熱電変換効率は約2倍に達するとしている。IoTの時代に入ると言うことは、何にでもセンサーが取り付けられることを意味する。だが、センサーを長期に駆動する電源が不可欠となる。新しい熱電モジュールは、このようなセンサー端末を外部電源なして実現できる手法の一つとなる。熱を発生するプラントに取り付ければ、プラントが稼働している間は絶えず発電してくれるから、蓄電池の必要がほとんどなくなる。熱の有効利用としても今後注目すべき物だろう。