効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

再生エネルギーのコスト低下

日本ではまだ再生可能エネルギーによる発電はコストが高いというのが常識みたいになっているが、実際のところはよく分からない。しかし、世界で再生可能エネルギーの発電コストが急速に下がっているということだ。欧州の洋上風力発電の入札では1キロワット時あたり約6円まで下落。アラブ首長国連邦(UAE)では太陽光発電で同3円を切る世界最安のプロジェクトが始動するという。各国の補助策も貢献して太陽、風力発電については設置数が急速に増え、それによって設備コストが下がっている。ドイツでは固定価格買取制度が入札制になるが、これも競争でコストは下がるだろう。中でも欧州では洋上風力発電がこれから急速に伸びてくる。設置数が増えると海底電線の設置コストも単位辺りでは下がってくる。日本ではまだ実証段階。よく日本の海に吹く風は欧州のそれとは違って発電には適していないと言われるが本当だろうか。遠浅の海が少ないので浮体式の風力発電が主流になりそうなのも、コストを下げるのに障害となるだろう。だが、太陽光発電についてはこれからまだコストが下がる余地が日本でもある。国際エネルギー機関(IEA)によると過去5年で太陽光の発電コストは8割、陸上風力は7割弱下落した。陸上風力のコストも1キロワット時あたり10セントを割り込んできた。石炭火力は地域や燃料価格にも左右されるが、1キロワット時あたり5〜7セントとみられる。石炭火力の社会的コストを考えると、日本でも系統を整備すれば、再生可能エネルギーをさらに受け入れられるようにすることができるはずだ。